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スーパーサイエンスガール

日々科学と格闘する理系高校生達の超絶難解な日常。

エネルギー運動量成分の0i成分

「次は、 T^{0i}について考えてみます」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
 T^\mu_{\,\,\nu}&\equiv&\frac{\partial \mathcal{L}}{\partial(\partial_\mu\phi)}\partial_\nu\phi-\mathcal{L}\delta^\mu_{\,\,\nu}.
\end{eqnarray}
}
(2.17)

 T^{00}と同じように、上の(2.17)式に \mu=0, \nu=i\,\,(i\neq0)を代入して、 T^{0i}を計算してみます」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
 T^0_{\,\,i}&=&\frac{\partial \mathcal{L}}{\partial(\partial_0\phi)}\partial_i\phi-\mathcal{L}\delta^0_{\,\,i}
\end{eqnarray}
}

「前回と同様に、4元ベクトルの微分演算子 \partialを次のように定義します」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
\partial_\mu&=&\frac{\partial}{\partial x^\mu}=\bigg(-\frac{\partial}{\partial t}, \frac{\partial}{\partial x}, \frac{\partial}{\partial y}, \frac{\partial}{\partial z}\bigg)
\end{eqnarray}
}

「ここで、大括弧内の各成分はそれぞれ、 \mu=0, 1, 2, 3の成分を表します。これから、 \partial_0\phi=-\frac{\partial\phi}{\partial t}=-\dot{\phi}となること、また、 i\neq0から \delta^0_{\,\, i}=0であることに注意すると、 T^0_{\,\,i}は次のようになります」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
 T^0_{\,\,i}&=&-\frac{\partial \mathcal{L}}{\partial\dot{\phi}}\partial_i\phi
\end{eqnarray}
}

「ここで、クライン−ゴルドン \varphi(x)について、この量を具体的に計算してみます。クライン−ゴルドン場のラグランジアン \mathcal{L}は、(2.6)式のように表されることは、以前お話ししました」


{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
\mathcal{L}&=&\frac{1}{2}\dot{\phi}^2-\frac{1}{2}(\nabla \phi)^2-\frac{1}{2}m^2\phi^2\\
&=&\frac{1}{2}(\partial_\mu\phi)^2-\frac{1}{2}m^2\phi^2.
\end{eqnarray}
}

(2.6)

「このラグランジアン \mathcal{L}を上の T^0_{\,\,i}の式に代入してみます」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
 T^0_{\,\,i}&=&-\frac{\partial \mathcal{L}}{\partial\dot{\phi}}\partial_i\phi\\
&=&-\dot{\phi}\partial_i\phi\\
&=&-\pi\partial_i\phi
\end{eqnarray}
}

「なお、最後の式で、運動量密度 \pi(x)=\dot{\phi}(x)の関係式を使いました。その結果、空間変換に関連した保存チャージ T^{0i}は、次の(2.19)式のようになることがわかります」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
P^i=\int T^{0i}d^3x=-\int \pi\partial_i\phi d^3x,
\end{eqnarray}
}
(2.19)

「なお、 T^0_{\,\,i} T^{0i}は、添字 iが上付きと下付きで異なりますが、これは反変成分で表すか、共変成分で表すかの違いにすぎず、本質的な違いはありません。(2.19)式は、場によって運ばれる(物理的な)運動量と解釈することができると、このテキストでは言っています」