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スーパーサイエンスガール

日々科学と格闘する理系高校生達の超絶難解な日常。

位置xの固有状態の相対論的な表式

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
\int\frac{d^3p}{(2\pi)^3}\frac{1}{2E_{\bf{p}}}=\int\frac{d^4p}{(2\pi)^4}(2\pi)\delta(p^2-m^2)\big|_{p^0>0}
\end{eqnarray}
}
(2.40)

「(2.40)式の積分は、f(p)がローレンツ不変なら、 \int d^3pf(p)/(2E_p)ローレンツ不変になるという意味において、ローレンツ不変の3元運動量の積分です。この積分は、図2.2に示されるように、4元運動量空間における双曲面 p^2=m^2 p^0>0分枝上にあるものと考えられます」

図2.2 ローレンツ不変3元運動量の積分は、双曲面 p^2=m^2 p^0>0分枝上にある
f:id:Dreistein:20150509081840p:plain

「そして最後に、状態 \phi(x)|0\rangleの解釈を考えてみます。(2.25)の展開式から、次の(2.41)式が成り立つことが分かります」


{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
\phi({\bf{x}})&=&\int\frac{d^3p}{(2\pi)^3}\frac{1}{\sqrt{2\omega_{\bf{p}}}}\big(a_{\bf{p}}e^{i{\bf{p}\cdot\bf{x}}}+a_{\bf{p}}^{\dagger}e^{-i{\bf{p}\cdot\bf{x}}}\big);
\end{eqnarray}
}
(2.25)


{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
\phi({\bf{x}})\mid 0\rangle&=&\int\frac{d^3p}{(2\pi)^3}\frac{1}{\sqrt{2\omega_{\bf{p}}}}\big(a_{\bf{p}}e^{i{\bf{p}}\cdot{\bf{x}}}+a_{\bf{p}}^{\dagger}e^{-i{\bf{p}}\cdot{\bf{x}}}\big)\mid 0\rangle\\
&=&\int\frac{d^3p}{(2\pi)^3}\frac{1}{\sqrt{2\omega_{\bf{p}}}}e^{-i{\bf{p}}\cdot{\bf{x}}}a_{\bf{p}}^{\dagger}\mid 0\rangle\,\,\, (\because a_{\bf{p}}\mid 0\rangle=0\mid 0\rangle) \\
&=&\int\frac{d^3p}{(2\pi)^3}\frac{1}{\sqrt{2E_{\bf{p}}}} e^{-i{\bf{p}}\cdot{\bf{x}}}\mid {\bf{p}}\rangle
\end{eqnarray}
}
(2.41)

「(2.41)式は、うまく定義された(well-defined)運動量を有する単一粒子状態の線形の重ね合わせとなっています。 1/\sqrt{2E_p}の係数を除き、(2.41)式は、位置 |x\rangleの固有状態のなじみのある非相対論的な表現と同一のものです」
「なるほど、相対論だと 1/\sqrt{2E_p}の係数がつくというわけか」
「また、Einsteinの関係式 E_{\bf{p}}=\sqrt{|p|^2+m^2}から、この余分な係数 1/\sqrt{2E_p}は、小さいpに対しては 1/\sqrt{2E_p}\sim1/(\sqrt{2}m)となって、ほぼ一定となるため、非相対論的な式と一致することがわかります」