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スーパーサイエンスガール

日々科学と格闘する理系高校生達の超絶難解な日常。

時間的な伝搬粒子のクライン‐ゴルドン場の振幅の導出3

「ここで、時間的な伝搬粒子のクライン‐ゴルドン場の振幅の大きさを実際に評価してみましょう」


{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
D(x-y)&=&\frac{1}{4\pi^2}\int_m^\infty dE\sqrt{E^2-m^2}e^{-iEt}\\
\end{eqnarray}
}

 \sqrt{E^2-m^2}e^{-iEt}=\frac{\sqrt{E^2-m^2}}{e^{iEt}}について、 t\rightarrow \inftyの極限において、指数関数 e^{iEt}からの寄与は指数関数的に増大するため、 e^{iEt}からの寄与に比べて \sqrt{E^2-m^2}からの寄与は無視できます。それゆえ、 \sqrt{E^2-m^2}e^{-iEt}\simeq_{t\rightarrow \infty} {e^{-iEt}}と書くことができます。このように近似した上で、 D(x-y)積分して求めてみます」


{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
D(x-y)&=&\frac{1}{4\pi^2}\int_m^\infty dE\sqrt{E^2-m^2}e^{-iEt}\\
&\simeq&_{t\rightarrow \infty} \int_m^\infty dE e^{-iEt}\\
&=&_{t\rightarrow \infty}-\frac{1}{it}\bigg[e^{-iEt} \bigg]_m^\infty\\
&=&_{t\rightarrow \infty}\frac{1}{it}e^{-imt}
\end{eqnarray}
}

「ここで、 e^{-imt}は、 e^{-imt}=1-imt+\frac{(-imt)^2}{2!}+\frac{(-imt)^3}{3!}+\cdotsというようにテイラー展開で表すことができ、 t\rightarrow\inftyの極限では、 tの高次のべき乗の寄与が強くなります。それゆえ、 t\rightarrow\inftyの極限において、 e^{-imt}の寄与に比べ、 itの寄与は無視できます」


{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
D(x-y)&=&_{t\rightarrow \infty}\frac{1}{it}e^{-imt}\\
&\simeq&_{t\rightarrow \infty}  e^{-imt}.
\end{eqnarray}
}

「したがって、時間的な伝搬粒子の場合のクライン‐ゴルドン場の振幅を表す式として、次の(2.51)式が導かれます」


{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
D(x-y)&=& \frac{1}{4\pi^2}\int_0^\infty dp\frac{p^2}{\sqrt{p^2+m^2}}e^{-i\sqrt{p^2+m^2}t}\\
&=& \frac{1}{4\pi^2}\int_m^\infty dE\sqrt{E^2-m^2}e^{-iEt}\\
&\sim&_{t\rightarrow \infty}  e^{-imt}.
\end{eqnarray}
}
(2.51)