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スーパーサイエンスガール

日々科学と格闘する理系高校生達の超絶難解な日常。

エネルギー・運動量テンソルの式から電磁気の運動量密度の式の導出

「次に、運動量密度の関係式を求めてみましょう。場によって運ばれる(物理的な)運動量は、次の(2.19)式のように表せることは以前お話しました」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
P^i=\int T^{0i}d^3x=-\int \pi\partial_i\phi d^3x,
\end{eqnarray}
}
(2.19)

「そこで、エネルギー・運動量テンソル \hat{T}^{\mu\nu}において、添字 \mu=0, \nu=iとした場合の計算をしてみましょう」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
\hat{T}^{\mu\nu}
&=&\mathcal{F}^{\lambda\mu}F^\nu_{\,\,\lambda}-\mathcal{L}\delta^{\mu\nu}
\end{eqnarray}
}

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
\hat{T}^{0i}
&=&\mathcal{F}^{\lambda 0}F^i_{\,\,\lambda}-\mathcal{L}\delta^{0i}\\
&=&\mathcal{F}^{\lambda 0}F^i_{\,\,\lambda}
\end{eqnarray}
}

「上の1行目から2行目の式変形には、クロネッカーのデルタ \delta_{ij}において、 i\neq jのとき0になるという関係を用いました。さらに、\lambda=j(\neq0)として、計算を進めてみます」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
\hat{T}^{0i}
&=&\mathcal{F}^{\lambda 0}F^i_{\,\,\lambda}\\
&=&\mathcal{F}^{j0}F^i_{\,\,j}\\
&=&\mathcal{F}_j^{\,\,0}F^{ij}\\
&=&\mathcal{F}_{\,\, j}^{0}F^{ji}\\
\end{eqnarray}
}

「上式2行目から3行目への式変形において、エネルギー・運動量テンソルの式の各項に計量テンソル 1=g_{jj}g^{jj}をかけて、各項の添字jを上げ下げしました。また、最後の行の式変形において、-\mathcal{F}^{\alpha\beta}=\mathcal{F}^{\beta\alpha}の関係を用いました。最後に、 E_ j=F^0_{\,\,j}の関係および \epsilon^{ijk}B^k=F^{ji}の関係を代入し、レヴィ=チヴィタ記号の外積の定義を用いると、次のようになります」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
\hat{T}^{0i}
&=&\mathcal{F}^0_{\,\,j}F^{ji}\\
&=&E_j\epsilon^{ijk}B^k\\
&=&(E\times B)^i\\
\end{eqnarray}
}

「上式を S^iとおくと、これは電磁気の運動量密度の式に他なりません」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
{\bf{S}}&=&{\bf{E}}\times {\bf{B}}.
\end{eqnarray}
}