スーパーサイエンスガール

日々科学と格闘する理系高校生達の超絶難解な日常。

3次元の回転行列

「結局、行列要素 \langle\gamma\mid H_I\mid e^+e^-\rangle_\muは、次のように、電荷の強さ eと回転分極ベクトル (0, 1, i, 0)を用いて、次のようにかくことができる」

 \langle\gamma\mid H_I\mid e^+e^-\rangle_\mu\propto e(0, 1, i, 0) (1.4)

「次に、ミュー粒子 \mu^-の進行方向が、電子 e^-の進行方向に対して、xz平面上で角度 \thetaだけ回転しているものとする」

Fig.1.3
f:id:Dreistein:20141112051204p:plain

「ここで、 xz平面内の角度 \thetaの回転をあわらす行列は次のようにかける」


\begin{pmatrix}
x^\prime \\
y^\prime \\
z^\prime
\end{pmatrix}
=\begin{pmatrix}
\cos{\theta}&0&\sin{\theta}\\
0&1&0\\
{-}\sin{\theta}&0&\cos{\theta}\\
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
x \\
y \\
z
\end{pmatrix}

「この (x, y, z)に、電子 e^-のスピンを表す空間ベクトル (x, y, z)=(1, i, 0)を代入すると、 xz平面内で角度 \thetaだけ回転したミュー粒子 \mu^-のスピンを表す空間ベクトル (x^\prime, y^\prime, z^\prime)が求められる」


\begin{pmatrix}
\cos{\theta}\\
i \\
{-}\sin{\theta}
\end{pmatrix}
=\begin{pmatrix}
\cos{\theta}&0&\sin{\theta}\\
0&1&0\\
{-}\sin{\theta}&0&\cos{\theta}\\
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
1 \\
i \\
0
\end{pmatrix}

「よって、行列要素 \langle\gamma\mid H_I\mid \mu^+\mu^-\rangle_\mu\は、次のようにかける」

 \langle\gamma\mid H_I\mid \mu^+\mu^-\rangle_\mu\propto e(0, \cos{\theta}, i, -\sin{\theta}) (1.5)