複素スカラー場の保存電荷1
「それでは次に、問題2.2dを解いてみます」
問題2.2d:同一の質量を有する2つの複素クライン‐ゴルドン場の場合を考えよ。場を
としなさい。いま、4つの保存電荷があり、1つは問題(c)の一般化によって与えられ、残りの3つは、次の式によって与えられることを示せ。
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ここで、
はパウリのシグマ行列である。これらの3つの電荷が角運動量(SU(2))の交換関係を有することを示せ。これらの結果をnの同一の複素スカラー場の場合に一般化せよ。
「それでは、問題2.2dを解いていきましょう。クライン‐ゴルドン場に従う複素スカラー場のラグランジアン
は、次のように書くことができることは以前お話しました」
「それゆえ、同一の質量を有する2つの複素クライン‐ゴルドン場のラグランジアンは、添字を使って次のように書くことができます」
「このラグランジアンは、を任意定数として、位相変換
に対して不変となることがわかります。なぜなら、
とがペアで現れるため、指数関数
と
とが互いに相殺しあうためです」