クライン‐ゴルドン場の生成粒子数
(2.65)
「上の結果は、がモードの粒子を生成する確率密度と考えることによって、粒子の観点から解釈することができます」
:モードの粒子を生成する確率密度
「どうして確率密度にエネルギーが入っているのよ?」
一宮が訊ねる。
「これは、ローレンツ不変性を満たすためです。相対論的な効果を考慮すると、確率密度の分母にエネルギーが入ってくるのです。このとき、生成される全粒子数は、次の(2.66)式のようになります」
(2.66)
「(2.66)式は、オンマスシェル(on-mass-shell)(すなわち、が成り立つとき)のクライン‐ゴルドン波に共鳴する源の場のフーリエ成分のみが粒子の生成に効果的だということを表しています」
「なお、テキストでは、問題4.1でこの問題について振り返り、また、第6章で加速電子によって生成された光子の類似の問題(制動放射)について研究するとのことです」