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スーパーサイエンスガール

日々科学と格闘する理系高校生達の超絶難解な日常。

ユニタリ変換とは

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
Q&=&i\int (\phi_a \dot{\phi}_a^*- \phi _a^*\dot{\phi}_a) d^3x\\
&=&i\int (\phi_a \pi_a- \phi _a^*\pi_a^*) d^3x\\
\end{eqnarray}
}

「ところで、上の保存電荷(ネーター・チャージ)の式は、 e^{i\gamma} \gammaは実数)として、位相変換 \phi_a\rightarrow e^{i\gamma}\phi_a=U\phi_aに対して不変となることがわかります。ここで、 U=e^{i\gamma}は、一次元のユニタリ変換と見なすことができます」
「ユニタリ変換ってなによ?」
一宮が首を傾げた。
「ユニタリ変換は、ざっくりいえば、変換の前後で距離や角度を変えない変換です」

ユニタリ変換の性質1(等距離性):
変換の前後で距離や角度を変えない

「なお、ここでいう等距離性とは、角度情報を含めた距離、すなわち、内積スカラー積)の値を変えない性質を意味します」

等距離性:角度情報を含めた距離(内積)を変えない性質

「また、ユニタリ変換の定義には、もう1つ条件があって、ヒルベルト空間(無限次元までの実数空間または複素数空間)において、変換先の任意の空間要素に対し、必ず対応する変換元の空間要素が存在するという性質を有します」

ユニタリ変換の性質2(全射性):
ヒルベルト空間(無限次元の実数空間または複素数空間)において、変換先の任意の空間要素に対し、必ず対応する変換元の空間要素が存在する

「ちなみに、ユニタリ変換のユニタリ(Unitary)には、『単位の、単一の』という意味があります」

ユニタリ(Unitary):単位の、単一の

「単位? どうして単位なのよ?」

「詳細は省きますが、ユニタリ変換を線形演算子 Uで表したとき、上の条件(1)は、 Uのエルミート共役を U^\dagger 1を恒等演算子として、 U^\dagger U=1と表されます。また、上の条件(2)は、 UU^\dagger=1と表されます」

ユニタリ変換の性質1(等距離性): U^\dagger U=1
ユニタリ変換の性質2(全射性): UU^\dagger=1

「このように、ユニタリ変換の性質には、恒等演算子1が現れます。 この1がある意味、単位(unit)となるため、ユニタリ(unitary)変換という名称が付いたのだと思います」