散乱角θから立体角Ωへの変換方法
「ところで、粒子が散乱される方向を示す散乱角θは、立体角Ωであらわすこともできます」
「立体角は、大和に教えてもらったから完璧だわ」
「そういうことでしたら、立体角については改めて説明する必要はありませんね。ここでは、散乱角θから立体角Ωへの変換方法について説明します」
「上の図は、散乱角θから立体角Ωへの変換の考え方をあらわしたものです。この図において、立体角Ωは円形の面領域Sであらわされますが、球の半径Rを1としたとき、この面領域Sは、半径r=0から半径r=sinθまでのリングの微小面領域の面積をすべて足し合わせたものに等しくなります。それゆえ、角度θから立体角Ωへの変換は、次の関係式によってあらわされます」
角度θから立体角Ωへの変換式
「ここで、積分記号は、角度から角度までをすべて足し合わせる積分をあらわし、上の式は、半径から半径までのリングの微小面領域の面積をすべて足し合わせることを示しています」