位置xの固有状態の相対論的な表式
(2.40)
「(2.40)式の積分は、f(p)がローレンツ不変なら、もローレンツ不変になるという意味において、ローレンツ不変の3元運動量の積分です。この積分は、図2.2に示されるように、4元運動量空間における双曲面の分枝上にあるものと考えられます」
「そして最後に、状態の解釈を考えてみます。(2.25)の展開式から、次の(2.41)式が成り立つことが分かります」
(2.25)
(2.41)
「(2.41)式は、うまく定義された(well-defined)運動量を有する単一粒子状態の線形の重ね合わせとなっています。の係数を除き、(2.41)式は、位置の固有状態のなじみのある非相対論的な表現と同一のものです」
「なるほど、相対論だとの係数がつくというわけか」
「また、Einsteinの関係式から、この余分な係数は、小さいpに対してはとなって、ほぼ一定となるため、非相対論的な式と一致することがわかります」