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スーパーサイエンスガール

日々科学と格闘する理系高校生達の超絶難解な日常。

ネーターカレントとは

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
\partial_\mu j^\mu(x)=0, \,\,\,\,\,\,\,\,\,\, \mathrm{for}\,\,\,\,\,\, j^\mu(x)=\frac{\partial \mathcal{L}}{\partial(\partial_\mu\phi)}\Delta\phi-\mathcal{J}^\mu
\end{eqnarray}
}
(2.12)

「上の結果は、 j^\mu(x)微分がゼロ、すなわち、ネーターカレント(電流) j^\mu(x)が保存されることを意味しています。また、2以上の場に対称性が存在する場合は、 j^\mu(x)の第1項は、それぞれの場に対する同様の項の和の形に置き換えられます」

「ネーターカレントって、なによ?」
「カレント(current)には、「電流、流れ」という意味がありますが、ここでは、運動量やエネルギーなどの『場の流れによって生じる物理的な流れの量で、対称性に基づいて保存される量』とイメージするといいと思います」

ネーターカレント(Noether current):
運動量テンソルやエネルギーテンソルなど、場の流れによって生じる物理的な流れの量で、対称性に基づいて保存される量

「えらくざっくりした説明ね」
「あまり深く追求すると、先に進めませんから」
 越野さんはにっこりと微笑んだ。
「ここでは、大まかなイメージを把握して全体像を掴んだ上で、1つ1つの項目について深く掘り下げていくのが、達成感もあるので効率的だと思います。いわば、『森を見てから木を見る』という方針です」
「そういう方針なのね」

「ところで、この保存則は、次のようにネーターチャージ(電荷)が全空間で時間的に一定であると表現することもできます」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
Q\equiv\int_{\mathrm{all \, space}}j^0d^3x
\end{eqnarray}
}
(2.13)

「チャージ(charge)には、「電荷、充電、帯電」という意味がありますが、ネーターチャージ(Noether charge)は、運動量やエネルギーなど、『場によって生み出され、空間中に蓄えられて物理的な量で、対称性に基づいて保存される量』とイメージするといいと思います」

ネーターチャージ(Noether charge):
運動量やエネルギーなど、場によって生み出され、空間中に蓄えられた物理的な量で、対称性に基づいて保存される量

「なお、局所的なラグランジアン密度の観点から行った場の理論の形式からは、式(2.12)のような局所的な保存則が直接導かれるということに注意してください」