スーパーサイエンスガール

日々科学と格闘する理系高校生達の超絶難解な日常。

ハミルトニアンと生成・消滅演算子との交換関係

「ところで、 \phi(x)および \pi(x)の時間依存性は、生成・消滅演算子の観点からより深く理解することができます。例えば、(2.32)式および \omega_{\bf{p}}=E_{\bf{p}}の関係から、ハミルトニアンと消滅演算子との間には、次の関係が成り立ちます」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
[H, a_{\bf{p}^\dagger}]=\omega_{\bf{p}}a_{\bf{p}}^\dagger;\,\,\,\,\,
[H, a_{\bf{p}}]=-\omega_{\bf{p}}a_{\bf{p}}.
\end{eqnarray}
}
(2.32)

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
[H, a_{\bf{p}}]&=&H a_{\bf{p}}- a_{\bf{p}}H=-E_{\bf{p}}a_{\bf{p}}\\
Ha_{\bf{p}}&=& a_{\bf{p}} (H-E_{\bf{p}}).
\end{eqnarray}
}

「それゆえ、任意のnに対して、 H^na_{\bf{p}}は次のようになります」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
H^na_{\bf{p}}&=& H^{(n-1)} (Ha_{\bf{p}})\\
&=& H^{(n-1)} a_{\bf{p}} (H-E_{\bf{p}})\\
&=& H^{(n-2)} (Ha_{\bf{p}}) (H-E_{\bf{p}})\\
&=& H^{(n-2)} a_{\bf{p}} (H-E_{\bf{p}})^2\\
&\cdots&\\
&=& a_{\bf{p}} (H-E_{\bf{p}})^n.
\end{eqnarray}
}

「また、(+符号を-符号に置き換えることによって、)同様の関係が生成演算子 a_{\bf{p}}^\daggerに対して成り立ちます」

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
H^na_{\bf{p}}^\dagger
&=& a_{\bf{p}}^\dagger (H+E_{\bf{p}})^n.
\end{eqnarray}
}