複素共役とは
(1.5)
「次に、(1.5)式の複素共役(ふくそきょうやく)をとると、次のようになる」
「複素共役?」
「複素共役とは、複素数に対して、その虚部の符号を入れ替えた複素数を求めること。もとの複素数をとすれば、その複素共役はで表す」
「どうして複素共役をとる必要があるのよ」
「関数を関数の複素共役であるとすると、は次のようにかける」
「また、演算子をエルミート演算子(観測される物理量が、複素数でなく実数であることを保証する演算子)として、およびの関係が成り立つことを用いると、ブラケットの左右を入れ替えたは次のようにかける」
「これから、ブラケットの左右の入れ替えは、ブラケットの複素共役をとることに対応することがわかる」