ハミルトニアンの物理的な意味
「次に、ハミルトニアンの物理的な意味について考えてみます。まず、(2.5)式のハミルトニアンに(2.6)式のラグランジアンを代入してみます」
(2.5)
(2.6)
「次に、前回求めたの関係を使うと、ハミルトニアンは、次のように書くことができます」
(2.8)
「一般的に、ハミルトニアンは『系全体のエネルギー』を表すことは、以前お話しましたが、この式を見ると、3つの項からなることが分かります。この3つの項には、物理的な意味があって、第1項は、時間中を場が『動く』ことに起因するエネルギー、すなわち時間的に場が変動するエネルギーを表します。第2項は、空間中で場が『変形する(shearing、せん断。ずれ)』することに起因するエネルギー、すなわち空間的に場が変動するエネルギーを表します。そして第3項は、そもそも場が存在するエネルギーを表します」
ハミルトニアン:系全体のエネルギー
(1)時間的に場が変動するエネルギー
(2)空間的に場が変動するエネルギー
(3)場が存在するエネルギー
「これは、ゲームのアナロジーでいえば、(1)は、画素の色情報を時間とともに変化させるためのエネルギーに相当し、(2)は、画素の色情報の空間的な分布を変化させるためのエネルギーに相当し、(3)は、色情報を与える以前に、画素そのものが有するエネルギーに相当すると考えるといいと思います」
ゲームのアナロジー
(1)画素の色情報を時間とともに変化させるためのエネルギー
(2)画素の色情報の空間的な分布を変化させるためのエネルギー
(3)画素そのものが有するエネルギーに相当する
「なお、このテキストでは、セクション2.3と2.4でこのハミルトニアンの詳細を調べるとのことです」