複素スカラー場のラグランジアン
「もう1つのマイナーな例としては、次のようなラグランジアンを考えてみます」
(2.14)
「ここで、は、複素数値の場です。このラグランジアンの運動方程式をオイラー・ラグランジュ方程式から求めてみます」
「ここで、複素数の絶対値の定義(とzとは複素共役。例えば、のとき、となる)から、(2.14)式は、次のように書くことができます」
(2.14)
「この(2.14)式を(2.3)式に代入すると、次のようになります」
「の複素共役をとることにより、(2.7)式で求めたクライン−ゴルドン方程式が導かれることがわかります」
クライン−ゴルドン方程式
(2.7)
「このラグランジアンは、変換のもとで不変です。なぜなら、ラグランジアンは、場の2乗の項を含みますが、の複素共役は、となるため、これらの積をとっても、となって元の場の2乗の積に戻るからです」