クライン−ゴルドン場のハミルトニアンの生成・消滅演算子による表現
「次に、クライン−ゴルドン場のハミルトニアンを生成・消滅演算子で表わしてみます。具体的な方針としては、(2.8)式のハミルトニアンに、(2.27)および(2.28)式を代入します」
(2.8)
(2.27)
(2.28)
「ここで、(2.8)式の右辺の第1項は、次のようになります」
「ところで、の勾配は、であり、についての偏微分を含むため、のみに作用します。そこで、を計算してみます」
「y成分、z成分についても同様に計算でき、結局となります。それゆえ、(2.8)式の右辺の第2項は、次のようになります」
「また、(2.8)式の第3項も同様に計算できて、次のように書くことができます」
「以上から、(2.8)式のハミルトニアンは、次のようになることが分かります」
「なんだか煩雑な式ね。わけが分からないわ!」
一宮がため息をついた。
「この式は煩雑に思われるかもしれませんが、もっと簡単な形に変形することができます。次は、それについてお話します」