テンソルの添字を上げ下げする方法
「次に、上式の左辺第1項を計算してみましょう」
「上のラグランジアン密度を上式の左辺第1項の大括弧()内に代入してみます」
「上の計算において、1行目から2行目の変形に積の微分法則を用いました。また、上式第2行目の第1項目の被微分関数が上付きの添字となっていることから、この微分計算ができるように、添字を下付きに変えたいと思います。ここで、添字の上げ下げには、計量テンソルを使います。例えば、上付きの添字を下付きに変えたい場合、次のような下付きの添字が2つ付いた計量テンソルをかけます」
「これは、計量テンソルの下付きの添字がの上付きの添字と打ち消しあって、下付きの添字だけが残ったとイメージすると覚えやすいと思います」
覚え方:上下に同じ添字が現れたとき、これらの添字が打ち消しあって消える
「逆に、下付きの添字を上付きに変えたい場合は、次のような上付きの添字が2つ付いた計量テンソルをかけます」
「この場合も、計量テンソルの上付きの添字がの下付きの添字と打ち消しあって、上付きの添字だけが残ったとイメージできます。また、高次のテンソルの場合も同様に、計量テンソルを使って添字の上下を変えることがえきます」
「上の場合、計量テンソルの下付きの添字がの上付きの添字と打ち消しあって、下付きの添字と上付きの添字だけが残ったとイメージできます」